流れ星のカケラ【完】

『ぶなーのもりぃのはがーくれに~』

デッキ係の子がCDを流しだす。

「これ、やっぱし覚えにくいよね。」

「だよね~。」

「優貴ちゃんっ!こっから優貴ちゃんのソロだよ。」

私、ソロ歌うんじゃん。

『~めぐーしおとーめまいいでず』

音程、高くない!?

出るのかな…。

「優貴ちゃん、ソプラノだけソロが多いからここもっ!」

『なれーしこきょうをはなーたれてゆめーにらくどもとめたり』

結構長いし…。

なんでよりによってソプラノだけが多いの!?

音はずしたらもう終わりじゃん…。

すっごいプレッシャーが今背中にどーんって来た。

「優貴、頑張って!」

「なんか無理かも…。」

「大丈夫だって!優貴は私の自慢の子なんだから。」

意味が良く分からないけどなんか嬉しかった。

そして少しほぐれたような気がする。






< 104 / 319 >

この作品をシェア

pagetop