流れ星のカケラ【完】
『ぶなーのもりぃのはがーくれに~』
デッキ係の子がCDを流しだす。
「これ、やっぱし覚えにくいよね。」
「だよね~。」
「優貴ちゃんっ!こっから優貴ちゃんのソロだよ。」
私、ソロ歌うんじゃん。
『~めぐーしおとーめまいいでず』
音程、高くない!?
出るのかな…。
「優貴ちゃん、ソプラノだけソロが多いからここもっ!」
『なれーしこきょうをはなーたれてゆめーにらくどもとめたり』
結構長いし…。
なんでよりによってソプラノだけが多いの!?
音はずしたらもう終わりじゃん…。
すっごいプレッシャーが今背中にどーんって来た。
「優貴、頑張って!」
「なんか無理かも…。」
「大丈夫だって!優貴は私の自慢の子なんだから。」
意味が良く分からないけどなんか嬉しかった。
そして少しほぐれたような気がする。