流れ星のカケラ【完】

「あっ、俺用事あんだ。じゃあな!」

「うん!バイバイっ!」

それまで私のペースで歩いてくれていた聖が猛スピードで階段を下りていった。

聖、私に合わせてくれてたんだ。

そう思うと嬉しくなる。

「私も、早く買いに行こう♪」

階段下りて、下駄箱で靴を履いて、

駐輪場から自転車を取る。

そのまま校門を出て、お店の方に行こうとしたとき…

「あっ…お金、今あんまし持ってきてないじゃんっ!」

そう気づいてしまった。

なんて馬鹿なんだろう…。

高校だし、大金持って盗まれたら嫌だからって

置いてきちゃったんだ。

1回家に戻んなきゃ…。

私はすごいスピードで自転車を扱ぐ。

早く行かなきゃ選ぶ時間がなくなるよっ!

信号も運がよかったのか、全部青になってくれて、

すごく早く家に到着できた。

「お母さん、お父さん、ただいまっ!」

シーンと静まり返るリビング。

もう、これにも慣れた。

最初の時は、『いってらっしゃい』、『お帰り』、

その言葉が急に聞えなくなって、

ものすごく悲しかった。

でも、もう今は違う。

美奈、坂木さん、咲さん…それに聖がいるから。

もう、お母さん達がいないということに対してはそこまで悲しくない。

命日の日はいっぱい泣いてしまうけど…。
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