流れ星のカケラ【完】

1階に下りて、玄関に向かう。

動きやすくするためにパンプスとかミュールじゃなくて、普通のスニーカーにした。

スニーカーって言っても可愛いデザインのだけどね。

「お母さん、お父さん…行ってくるね。」

ドアを開けて外に出ようとした時、

『優貴、お誕生日おめでとう。』

そうお母さん達が空から言ってくれたように聞えた。

「ありがとう。」

本当かはわからない。

でも、急に涙腺が緩んで涙が出てくる。

お母さん、お父さん、ありがとう。

空耳でもいい。勝手に頭に音声が流れただけかもしれなくてもいい。

お母さん達の声で祝いの言葉を聞けたのが最高の2人からのプレゼントだと

考えられるから。

涙を拭って、自転車に乗る。

思ったより涙は早く止まってくれて、

キレイな朝日を自転車を扱ぎながら見ることができた。

サンサンと輝く太陽。

風に揺られる木々。

こんな日が毎日続けばいいのに…そう思ってしまう。

ふと、急に昨日の和葉さんの言葉が浮かんできた。

「怖がらないで前に進む…か。」

もし、聖に思いを今日伝えるとしたら私は絶対にできない。

和葉さんはあぁ言ってるけど、

怖がらないで進むなんて無理だよ。

聖にはきっと何かあると思うの。

私が今告白しても迷惑をかけてしまうのかもしれない。






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