流れ星のカケラ【完】

駅は、登校中の高校生や、サラリーマンがたくさんいて混んでいた。

「朝、ほんの少しだけでも食べておこうかな?」

私は、まず駅の駐輪場に自転車を置き、

近くのファーストフード店に入る。

『いらっしゃいませ』

店員の陽気な声が聞える。

『ご注文は?』

「えっと、これで…。」

私は、メニューに指を差して注文する。

『かしこまりました。しばらくお待ちください。』

そう言うと、私に番号札を渡してくれた。

なんとなく、外が見えるカウンター席に座って注文したものを待つ。

店内には陽気なジャズが流れていて、

これから楽しい場所に行く私の心境を現しているかのように。

「聖、喜んでくれるといいな。」

もし、喜んでくれなかったらどうしよう…。

急にそんな不安が来る。

ううん、きっと聖なら喜んでくれる。

そう信じておくだけでも少しは不安が治まった。

『お待たせいたしました。』

店員さんが、トレイに乗せて持ってきてくれた。

『ごゆっくりどうぞ。』

最後まで笑顔を絶やさなかった店員さん。

いくら笑えるようになったからって、

ずっとあんな風に笑うなんて私にはできないかも。

そんなことを思いながらハンバーガーの包みを開けて

食べ始める。

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