流れ星のカケラ【完】
ちょっと待ったところで坂木さんが入り口に走ってきた。
『お待たせ。早く入ろっか?』
コクンと頷いて坂木さんの後ろをついて入り口に入る私。
入り口を抜けるとホテルのロビーぐらい広い広間があった。
『俺の部屋、25階だから。』
ピッとカードキーを坂木さんがどこかに入れると、
エレベーターのドアが開く。
25階って最上階かな?
でも、結構高いよね。
『25階です。』
エレベーターのアナウンスが耳に入る。
ドアが開きエレベーターからでる坂木さんと私。
25階って…
1つしか部屋なくない??
『25階が最上階で1部屋しかないいんだよ。』
私が思っていたことを読み取ったように坂木さんが教えてくれた。
坂木さんはエレベーター前のドアを開けたときと同じカードキーをドアのカードキーがちょうど入るようなところに差し込む。
ガチャッ
ロックのはずれる音がする。
『じゃあ入るよ?』
坂木さんはドアを開けて中に入っていく。
坂木さんの彼女さんってどんな人かな?
きっと優しい人だよね。
だって、坂木さんに希望を与えてくれたんだから。
私も部屋の中に入ると驚く。
だってすごい玄関が広いんだもん。
私の家より大きいよ。
単位で言うと6畳ぐらい??
『ただいま。』
坂木さんが言うと中から
『お帰りー。』という可愛らしい声が返ってきた。
そしてスリッパのパタパタという音がだんだん近づいてくる。
『もう、徹帰るの遅い!!ってその子誰?超可愛い!!』
坂木さんの彼女さんはものすごくキレイだった。
パッチリな目に茶色の髪をおだんごにして、
身長は160cm後半?
スタイルも超よくて、テレビで出てそうな人だった。