流れ星のカケラ【完】

私は…

私がいないときに彼女さんに坂木さんがコソッて私の事情を話すほうが嫌だと思う。

だから私は坂木さんの袖を引っ張ってコクンと頷く。

『本当に大丈夫?』

小声で心配してくれた坂木さんにまた頷く。

『咲(サキ)、今から言うこと聞いてくれよ?』

さっきとは打って変わった坂木さんの言葉に何かを感じ取る彼女の咲さん。

『うん…』

そう咲さんが返事をしてから私のことを説明した。

『優貴ちゃんっていうんだけどな。この子、今日両親が殺されたんだ。だから「わかったよ。」

坂木さんが言う途中で咲さんが坂木さんの言葉を遮った。

『優貴ちゃん、相当疲れたよね。こんな暑苦しいおじさんといてさ。どうぞ中に入って?』

冗談交じりの言葉を言う咲さんの暖かい笑顔に頷き靴を脱いで上がる。

『おじさんってなんだよ。でも咲、ありがとな?』

咲さんってさ、直球系が好きなのかな?

だって今の咲さんの顔、すごい真っ赤だもん。

人間って、恋するとこうなるのかな?

聖、私はあなたに出会うまでそんな思いはしなかった。

最初、聖にもそんな思いしてなかったけどね。

聖に恋を教えてもらったの。

聖のおかげなんだよ?

私の声がでたのだって…

私がまた笑顔に戻れたのだって…。

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