流れ星のカケラ【完】

「流れ星が見えたときにな、

誰かの心に1つずつカケラが届くんだよ。

そのカケラは5つあって

1つは悲しみ

2つ目は楽しさ

3つ目は嬉しさ

4つ目は怒り

5つ目は愛なんだって。」

…やっぱり意味不明。

だからなんなの?って感じ。

「はぁ…だから釘宮はもう1つ目のカケラが届いてるんだろ?」

1つ目って…悲しみだっけ?

そりゃあ悲しみがありますよ。

だから今こんな状態ですし。

「俺さ、後1つだけ届いてないんだよ。」

何を意味すんの?

愛がないってことですか?恋したことないってことですか?

このとき、私が聖の気持ちに気づいてれば聖は私の前からいなくならなかったの?

私を置いて星にならなかったの?

「恋ってさ、その人を見るとドキドキしたりその人のことしか考えられなくなることぐらいは分かってるんだよ。本当の愛が俺には届いてないんだよな。」

もうさだからそれがどうしたわけ?

流れ星をカケラにたとえるとか素晴らしい考えですねー。

尊敬しちゃうよ…これでいいですか?

そんな風にちょっと…かなり馬鹿にしてたら

神様の意地悪なのか運命だったのか

「俺とさ付き合ってみない?」

私の耳までおかしくなったのか?って思うほど変な言葉が聞えてきた。

「仮でいいからさ、付き合ってよ。」

ハッキリ言うよ?私さ、こういう簡単そうな男って大ッ嫌い!

どうせ好きでもないんでしょ?

てか、もし好きだとしても私はあんたみたいなヤツは好きになれないから。


< 48 / 319 >

この作品をシェア

pagetop