流れ星のカケラ【完】

ねぇ、神様はもうすでにもう1つのプレゼントをくれたんだよね。

でも、そのプレゼントは私の前から消してしまったの。

箱を開けた1週間後に…。

どうして?

なんで私ばかりこんな思いしなきゃいけないの?

ねぇなんでですか?教えてください。

なんで私が愛している人を…

聖を目の前で奪ってしまうの?

聖は何もしてないじゃない。星になるなら私にしてよ。

神様は不公平だよ。

何で?なんで平等にしてくれないの?

なんでこの世の中の非常識な大人たち、子どもを不幸にしないの?

なんで何もしてない人たちから幸せを奪ってしまうの?

美奈のことだって、聖に出会えたのには感謝してる。

感謝してるけど私は神様…あなたが大嫌いです。

屋上で聖に切れたときよりもこの気持ちは大きい。


「…ねぇ優貴、高瀬くんと何かあって今この状態なんだよね。」

「うん…。」

私は自転車を押しながら美奈に屋上でのことを全て話した。

美奈だから話せるの。

美奈だから笑えて心から大切に思える。

美奈だから信じられるんだよ。

「優貴…」

美奈がその後に言った言葉は衝撃的だった。

「高瀬くんは優貴が好きなんだよ。屋上で''付き合ってみない?''そう言われたんでしょ?きっと高瀬くんは本気だよ。じゃなきゃさ、私の前でしか笑えない優貴を屋上に連れて行かないでしょ?」






< 51 / 319 >

この作品をシェア

pagetop