流れ星のカケラ【完】
「そんなバカのことあるわけないよ。きっとただ私が''哀れな子''そう思ってただけだよ。」
中学の時だっていろんな人から
''哀れな子''、''かわいそうな子''そう言われてきたんだから。
どれだけ私が苦しかったのか。
神様は分かりますか?
どれだけこの世界から消えたいか、知っていましたか?
でも、私は我慢できたの。
坂木さんの言葉と美奈の存在のおかげで…。
「そんなことないと私はなんか思っちゃう。そういえばさ、高瀬くんは''愛が届いてない''って言ってたんでしょ?何かあったんじゃないの?」
「どうせ、本当の両思いとかにはなったことがない。そういう意味なんじゃないの?」
「流れ星のことだって…優貴に普通あんなふうに言わないんじゃない?」
流れ星のこと…
なんでだろう。
頭の中でアイツの言葉一緒に何度も繰り返される。
私は1つ目のカケラが届いたの?
もし、アイツの言葉が本当だったら次は楽しさが来るの?
楽しさって何?
私は何にも楽しくない。
「もし、優貴を哀れなことかそう思っていたなら、''優貴がそんなに悲しい顔してんのって両親が殺されたからなんでしょ?''って心の奥つつく様なこと言わないでしょ。」
「でも…「でもじゃなくて!」
美奈が私の言葉に重ねてきた。
「高瀬くんのこと、ちゃんと考えて結果を出してみれば?嫌いだった嫌いでもいいよ。でも、もしも嫌いじゃなかったら…その時はちゃんとするんだよ。」
「嫌いな気持ちは絶対に変わらないもん。」
「優貴ってさ、そんなワガママだったっけ?でも、なんか新鮮で嬉しいよ。」
「なんか照れる。」
「とにかく、ちゃんと考えてみてね?」
「…わかった。じゃあ美奈も神田くんのこと真剣に考えてね?」
ちょっと意地悪に言ってみた。
「えっ!?なんで知ってるの///」
「見てればわかるもん。」
「あの後ね、神田くんとメアド交換したの。」
「よかったじゃん!応援するから頑張ってね。」
「ありがとう。」
恋って人を変えてしまう魔法だと思う。