流れ星のカケラ【完】
「じゃあ優貴また明日ね?高瀬くんのこと考えてあげなよ?」
「わかったよ。じゃあねっ!」
美奈は「優貴とこうやってバイバイできるなんて…」って呟きながら歩いていった。
本当に私が話せるようになったのに美奈は喜んでくれているのを改めて実感すると心が温かくなる。
「あっ、そうだ。」
玄関を開けようと鍵を差し込んだけど、あることに気づいて鍵を引っこ抜いた。
私は、車庫にポツンとある自転車に跨って扱ぎ始める。
結構な距離を扱いで高層マンションの前で停止する。
私は自転車を駐輪場に置き、高層マンションのロビーに入った。
エレベーターのところにカードキーを入れ、エレベーターに入る。
「25階だよね。」
そういいながら私は25というボタンを押す。
25階に着いたのはものの30秒ぐらいで、
私は25階のたった1つしかない部屋の玄関へと進む。
坂木さんが、
『いつでも来れる様に持っていいよ。』ということで私に合鍵をくれた。
「合鍵で開けるのって久しぶりかも。」
此処最近は、坂木さんと咲さんが私の家に来るのでこのマンションには来ない。
ガチャッ
ロックが外れたドアを開けて私は中に入る。
中に入ると咲さんの声がした。
『徹ー?お帰りなさい。』
私が靴を脱いでるとスリッパのパタパタという音とともに咲さんが来た。
「あれ?優貴ちゃん??どうしたの?」
「咲さん…。」
「優貴ちゃん声が…。」
「ハイ。今日学校で出せるようになりました。」
そういうと美奈と同じように涙を流す咲さん。
「よかったね。これからもよろしくね。話せるようになったことだし、お祝いとして腕を振るうよ!」
「ありがとうございます。」
「あっ、ねぇねぇ、徹には優貴ちゃんが声出ること黙っておいてドッキリさせない」
そんなことしていいのかな…。
「責任は私が取るから大丈夫。徹に一泡吹かせたいんだもん。」
「わかりました。」