流れ星のカケラ【完】
今日の夕飯はパスタにピザにコーンスープにサラダにチキンに…
クリスマスみたいに豪華!
「おいしー♪」
「美味い!!」
おいしい!
3人で同じことを2人は言って私は心で思う。
「あっ、ねぇ徹、食べ終わった後ちょっと私の部屋見てくれない??」
「なんかあった?」
「うん…それがね、部屋の壁から女の子の声が聞えるの。」
咲さんの演技ってうまいよ。
咲さんって何の仕事してるのかな?
テレビとかには出演してないし、雑誌だって…。
「なにそれ!?怖ぇ。いいよ。後で見に行く。」
「ありがとう。」
そしてあっという間に夕飯を食べ咲さんと坂木さんは咲さんの部屋へ。
咲さんが部屋に向かうとき、坂木さんにバレないようにウインクしてきた。
私は返事として頷く。
咲さんたちが部屋に入ったのを確認して、
咲さんの部屋の隣にある客間に入る。
『こっからなんだけど…』
咲さんの声が聞える。
『なんも聞えねぇけど。』
『本当だって!!ほら!今聞えた!』
咲さんからの合図が聞えると私は声を出す。
「た、たすけ…助…」
『今、聞えたよね…』
『聞えたな。''助けて''って言おうとしてた。』
なんか坂木さんの青ざめた顔を想像すると笑っちゃう。
「さ、かき…と、とおる…」
今度は坂木さんの名前をフルで言う。
『今、俺の名前呼んだよな…。』
『ねぇ、この壁の隣って客間だよね?行ってみよう…』
『いやいや、咲が見て来い。』
坂木さん、マジでビビッてるんだね。