流れ星のカケラ【完】
『いいから一緒に行こうよ…。』
『嫌だ。』
『行こうってば!!』
『咲が見てこいよ…。』
坂木さん、お化けとか怖い派なのかな。
「こっち、に…き、て?2人で…」
『ほら、呼ばれちゃったじゃない!私までも!!』
『うっさい!俺は行かねぇからな。』
「こ、ないと…こ、ろ…す…」
『ほら、来ないと殺されちゃうって!早く行こうよ。』
『嫌だ。』
なんてしぶとい坂木さん。
咲さんもため息をついて
『じゃあ私は見に行くから。もうこれで最後かもね…』
捨て台詞のように部屋のドアを開けて客間に入ってきた。
「もうなんなの?徹しぶとすぎる!」
「もう少し頑張ってみましょう。」
「今、きっとすごいガクガクしてると思うし…」
咲さんはニヤリと怪しい笑みを浮かべて
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ」と悲鳴を思いっきり上げる。
「これで来なかったら根性無しってこれから言ってやる。」
咲さんが叫んだ後、ものの30秒したら坂木さんが思いっきりドアを開けて客間に入ってきた。
「咲!?」
「あら、根性無しって言えないじゃん。」
「はっ?」
「咲さん!ドッキリ成功ですね♪」
「ねっ!」
「…優貴ちゃんから声が出てるように見えるんだけど…」
「坂木さん、''こ、ないと…こ、ろ…す…''」
坂木さんの頭の上にまだ?マークがあるのでさっきの台詞を言った。
「はっ!?優貴ちゃん?優貴ちゃんがあの声の犯人だったの?」
「そうだよー。」
咲さんが答える。
「てか、優貴ちゃん声が…」
「今日出るようになったんです。」