流れ星のカケラ【完】

「今回、私たちクラスが歌うのは『流浪の民』です。」

流浪の民は、

ドイツの作曲家シューマンが作ったもので、

ジプシーの生活の物悲しさを歌ったもの。

4部合唱で、中間には各パート1人ずつのソロがある。

音程も結構高くて曲調も変わったりしてとってもおもしろい曲。

「この曲は、ソロがあります。」

「じゃあ先生、誰がソロ歌うんですかー??」

静香の質問に

「ソロは川島先生(音楽教師)が決めるらしいよ。」

絶対に聖、選ばれるよね!

だって歌のテスト、超上手かったし!

「聖、絶対に選ばれるね。」

「そういう優貴だって選ばれるんじゃねぇの?」

「そんなことないって!いくらなんでも私を選ぶことないよー。」

「優貴の声、すごいキレェだぜ?絶対に選ばれるっしょ。」

マジですかぁ?

聖、そんなこと思っててくれてたの?

超嬉しい!

マジで最高だから。





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