舞い誇る華

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「…………という訳でございます」


話しをしている内にその場で捕縛出来なかった自分達の情けなさに落ち込んでいつの間にか正座をして、しゅんっとうなだれている２人。


話しを聞いていた土方は血管が浮き出て拳を震わせ怒りをあらわにしていて、山南と顎髭の男は苦笑していた。





「あの～… １つ聞いてもいいですか？」


そんな空気の中、恐る恐る手を挙げ質問する雛菊。


「雛菊さん？質問…とは？」


皆は首だけを雛菊の方に向けたが、その言葉にいち早く反応したのは沖田だった。


「はい… あの、ここって誰の家なんですか？ 合宿…とかなんですか？」



雛菊の問いに雛菊と藤歳以外は目をパチクリさせて沖田が口を開いた。



「ここは 屯所です 新撰組の」


「…しんせん…ぐみ？」


雛菊は沖田の言葉に〝とまどい″ながら も その言葉を口にする。





「ええ… 私達は〝新撰組〟です」







きっぱりと言い放ったその言葉に、藤歳と雛菊は凍り付く。


眉を潜め、どうしました?と沖田が問い掛けるがもはや２人の耳には届いていなかった。



雛菊と藤歳は互いに顔を見合わせる。