同じ空の下で
僕は頭の中で過去を振り返りながら、妻を見た。彼女はどう思っているのだろう? ペンギンは、僕たちに考える時間を与えているようで、しばらく黙りこくったままだ。
妻もきっと、同じように過去を振り返っているのだろう。目線はテーブルの上へとちゃんと向かっていたけれど、見ているのはそこには無い物のようだった。
僕は困った。それは、ペンギンからの質問の回答にだった。
僕たちは愛し合っているのか? 正直言って、判らなかった。
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