二藍蝶
「そう・・・
 それは、ツライな
 
 ああ、それが
 家に帰りたいけど
 帰れない理由?」

私は、頷いた。
 
「なあ、アイ?
 下手に、オヤジさんの事
 忘れようとしなくても
 いいんじゃねぇかな

 俺も、実の親父に憧れてる
 から、お前の気持ち
 少しは分かるよ

 憧れの気持ちや
 好きな気持ちは
 止めようと思って止められる
 物じゃない
 
 それなら飽きるまで
 とことん、好きで居続けろよ

 どうせ、どっちに転んでも
 つらい気持ちは変わらない

 何て、お前が決めることで
 あって俺がどうこう言う事
 じゃねぇな」

カイリ・・・

貴方の言葉は、私の胸に
ちゃんと響いてるよ。

「カイリ、ありがとう」
< 196 / 918 >

この作品をシェア

pagetop