二藍蝶
「連絡が取れないって
 ヒイロが心配して
 俺は、ここまで
 見に来たって訳・・・」

「いつから、待ってたの?
 煙草、また吸ってるの?」

「そんな事は
 もう、どうでもいい
 友達とは会えたのか?」

「うん、会えたよ」

「そうか、よかったな
 さあ、みんなが
 待ってる、帰ろう」

貴方は、もう何も話さない。

真っ直ぐに、前だけを見つめる
その横顔は、少し疲れている
ようだった。

たくさんの吸殻・・・

貴方は何時間、この場所で
私の事を待っていてくれたの?

私の瞳に、涙が溢れた。
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