二藍蝶
「一度、会ってみないか?
 
 俺の兄貴分、センさんに
 会えば、お前も必ず
 あの人の男気に惚れる」

俺は、いけない事だと分かって
はいたが、俺と対等の力を持つ
岸邊が瞳を輝かせて惚れる

そのセンという人物に会って
みたいと思った。

「いつまで、ここにいる?」

「休みが終われば、帰る」

「カイリ、ヤクザになるなら
 学歴なんて無意味だ
 さっさとやめろ」

「俺はまだ、ヤクザになる
 とは言ってない

 唯、俺は会ってみたい」

「会えば、お前の迷いも
 吹っ飛ぶさ、じゃあ
 また、連絡する」

夜道を歩きながら、俺は
自分に問いかける。

カイリ・・・

本当に・・・本気なのか?
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