二藍蝶
「・・・カイリ、帰るの?」
「ああ」
女性はベッドに
横たわったまま手を振った。
部屋のドアがゆっくりと閉まる
間隔をあけて立つ外灯
その下だけが、薄っすらと
明るく、他は、ひたすら
真っ暗な道が続く。
そこに、浬の吸う煙草の火が
蛍のように、ぽつりと
一つだけ光る。
本当、何も無い田舎町・・・
物静かで、薄気味悪い。
しばらく歩いて、一軒家の前。
ドアノブに手を触れるが
こんな時間に鍵が開いてる訳が
無い。
銜えた煙草を、携帯灰皿に捨て
ズボンのポケットに両手を
突っ込み鍵を探す
高月 浬(たかつき かいり)
「ああ」
女性はベッドに
横たわったまま手を振った。
部屋のドアがゆっくりと閉まる
間隔をあけて立つ外灯
その下だけが、薄っすらと
明るく、他は、ひたすら
真っ暗な道が続く。
そこに、浬の吸う煙草の火が
蛍のように、ぽつりと
一つだけ光る。
本当、何も無い田舎町・・・
物静かで、薄気味悪い。
しばらく歩いて、一軒家の前。
ドアノブに手を触れるが
こんな時間に鍵が開いてる訳が
無い。
銜えた煙草を、携帯灰皿に捨て
ズボンのポケットに両手を
突っ込み鍵を探す
高月 浬(たかつき かいり)