二藍蝶
お前は、俺に
未練があるのか?

俺の中にも、未練はある。

お前の目を見て
俺は、伝えなきゃいけない。

伝えたい気持ちがある。

歯痒いお前に、俺の口調は
荒くなる。

「誰も怒ってないさ」

赤い瞳・・・

泣き顔・・・

今すぐ、お前を抱きしめたい

お前に触れたい。

俺は、お前に触れる。

「・・・
 早く、私を放して・・・
 私達は、遠い昔に終わった
 
 貴方が一方的に
 幕を降ろして、私は苦しんだ

 もう、過去に縛られるのは
 嫌なの・・・」

俺は、何をした・・・

自分の思いのままに
藍を抱きしめて、藍に触れ
藍の気持ちを考えてやる
どころか

俺は自分だけ満足する。
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