二藍蝶
真っ直ぐに伸びた長い髪を
揺らして、彼女は
この教室を出て行った。

その後姿を、私は午後の授業
の合間に思い出していた。

彼女が帰った後、教室内は
ざわめき、クラス全員の視線
がこの私に集まった。

さすがに今まで、話しかけた事
もなくずっと放置し続けてきた
私に声をかけてくる子は
いなかったけれど、皆
知りたがっている。

彼女と、私の関係を
知りたくて、うずうずしている。

コソコソと話す。

小さな声が聞こえた。

「マヒロさんと彼女
 どういう関係・・・?」

「聞いてみようよ・・・」

あっちでも、こっちでも

彼女との関係を聞かれる事
面倒くさい。

私と彼女は、何の関係も
無いもの・・・
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