二藍蝶
「ああ、すまない
 急に用事ができた・・・」

「用事ってな」

浬の唇に触れる、弦。

「口紅、付けて
 カッコつけんなよ」

浬は、唇を拭う。

藍の唇が出かける前に
俺に触れた・・・

「連絡したのか?
 昨日の子に・・・」

「いやっ、今朝
 ここへ来たら
 ベッドで眠ってた」

窓を開ける、浬はポケット
から煙草を取り出す。

「マジかよ
 相思相愛ってやつ

 でっ、もちろん復活?」

浬は、煙草を銜えて頷き
弦に煙草を差し出す。
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