二藍蝶
日本での活動を再開した
藍は、順調に仕事をこなし
忙しい毎日を過ごしていた。

そう、これで何度目だろう

この場所に掲げられた
広告塔には現在の、藍の姿。

確か、三度目・・・

その看板を見上げる
男性が一人・・・

黒いスーツを身に纏い
煙草を銜える男性。

その煙草に火をつける
舎弟・・・

「アイさん
 やっぱ、スゴイですね」

吐き出す、煙草の煙・・・

「ああ
 カイリが愛する女だ
 
 そんじょそこらには
 いないさ」

「親父
 元気にやってますかね?」

「ああ・・・
 
 あ~、つまんねえな
 俺も、足洗うかな」

「ルイさん
 マジっすか?」

「ああ
 田舎に引っ込むのも
 いいかもな」
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