鶏冠頭の不良

「はい
ちょっとだけ、会わせてもらえますかね??」

「全然、かまへんで
この子、響の知り合いやから通させてあげて」

「はい」

爽やか少年は赤鬼にそう言うとうちの腕を掴んだ

「裕芽ちゃんって言うんやってね~
かわいい名前やね~」

「はぁ…ありがとうございます…」

爽やか少年…なぜうちの名前を知っている…??

「響~
女のお客様」

屋上のドアの裏に鶏冠頭は囲まれるようにおった

「女の客??
いらんわ、出ていかせろや」

うちの顔も見ずに言いはなつ

偉そーな言い方

こんなんが組長でいいんか??

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