甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
「青島とはずっと仕事の話をするんだ。仕事の相談だと言え」

「どんな?」

「経理の事を俺は知らない。しかしおまえほど仕事に熱心なら、聞きたい事はいくらでもあるだろ?」

こっちを見てないことをいいことに、神崎さんの横顔を観察した。

鼻高いなあ。顎の線がキレイ。うっすら髭が生えてる。こういうのって、何とかシャドーって言うんだよね?

髪の毛はさらさらで柔らかそう。整髪料とか使ってないのかな?

あ、なんか触ってみたいかも…。

「おい、聞いてるのか?」

急にこっちを見るから慌てて俯く。

私、いま神崎さんに触ろうとしてた?

ドキドキ心臓がうるさいよ…

「そういう事をするな」

「え?」

意味が分からなくて神崎さんを見上げる。

まさか、私から触りそうだったこと、ばれた?

「それだ。上目遣いをするな」

「どうして?」

「き、危険だからだ」

また噛んだ。

「もういい!」

そう言って神崎さんはまた前を向いてしまった。

神崎さんの頬が赤く見えるのは気のせい?
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