俺様と奏でるハーモニー
「さらに、最近それがエスカレートしてるんだよ。
教職体(注:教職員体育大会)で、うちの学校、バレーボールに出ただろ。
その時も、やたらとスキンシップが激しいんだよな、俺にだけ。
得点入れたら、他の人にはハイタッチだけなんだけど、俺の時は抱きついてくるんだよ。
ちょっと、異常だろ?」
「ええええぇ~!! そうだったんですか!!
試合観戦してましたけど、全然気がつきませんでしたよ!」
「それとさ、何かといえば職員室の俺のところに来るんだよ。
生徒の親から欠席の連絡が来た、とか、そんなこと、内線で伝えてくるだろ、普通」
「もしくは、直接親の電話を私達のほうに取り次ぐか、ですね」
「だろ。だけど……、若松さんは職員室までわざわざ来る。
どうでもいいような用事でも、とにかく絡みに来る感じなんだよ」
「そういえば、最近よく職員室に来るな~とは思っていたんですけど、そんな理由があったんですね~」
「感心するな! とにかく、そういう訳で俺は職員室が苦手になりつつある」