俺様と奏でるハーモニー


大慌てでベッドから抜け出し、修さんが用意してくれた朝食をありがたくいただく。


おにぎりと、お味噌汁と、お漬物と、焼き魚。


やっぱり、お味噌汁は私が作るより美味しい。


食後にちゃんと、コーヒーまでつけてくれたのが嬉しいわ。


「由奈、『夜明けのコーヒー』は何年ぶり?」


「ぶっ!」


いきなり、何を言い出すの?


噴き出しそうになったじゃない!!


「ソウタと飲んだのはいつの話だ?」


……やっぱり、私ったら、寝言でそんなこと言っちゃったんだ。


仕方がない、正直に言おうかしら。


確かに、ベッドで他の男の名前を呼ぶなんて、最低よね。


「4年前です……」


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