僕はいつでもキミの傍に
「……瑞穂」
写真立てを手に取り、彼女の名前を呼んだ。
……幼稚園の頃から瑞穂と私はずっと一緒だった。
幼稚園はもちろん、家が近所だったので家族で遊ぶ時もいつも一緒。
小、中、高校と何度も同じクラスになり、違うクラスになった時でも、一緒に登下校し、一緒にお昼を食べ、一緒に遊んだ。
私達はいつでも……一緒だった。
……私の可愛い瑞穂。
瑞穂のお母さんとあの男を殺した犯人が誰なのか……私は知っている。
でもそれは絶対に誰にも知られてはならない。
この秘密だけは隠し通さねばならない。
どんな罪に濡れ、どんな悪に染まろうとも。
それが私の……そして瑞穂の為なのだから。