愛想人〜アイオモイビト・幼なじみ〜

桐先輩の噂…ねぇ………。


どんな噂があったっけ?


てかそれ以前に………なんか忘れてるよーな気もするんだけど………なんだろ?


授業中ということもすっかり忘れ考え事に耽(ふけ)っていた。




「……さん。 柚木さん!!」


!?!?!?!?!?


「は、はい!!」


呼ばれていたことにも気づかないほど考えていたなんて…一生の不覚だ。


「柚木さん? 私の授業中に考え事なんてよっぽど余裕なのねぇ? じゃあ…この問題解いてみなさい」


そう言われて黒板に書かれた問題を見てみると難関大学のトップレベルで出されるような問題。


………偏差値普通の高校の生徒にやらせる問題か?


まぁ…あたしには簡単だけど。


前に出てサラっと問題を解いた。


先生は自分の出した問題なのにノートを見て答えの正否を確かめている。


そんな問題ならだすなよ………と思わずにいられなかった。


「くっ…正解よ………」


悔しそうに顔を歪めた先生。


少しスッキリした。




授業が終わったと思うと背後から抱き着かれた。


こんなことをするのは………





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