DesTroMentaL ParaSity
―デストロメンタル パラシティ―
「ほお……あのジジイを
騙すなんざ随分と悪くな
っちまったみてぇだな」
こうして威圧感すら漂う
門を通過すると、先程ま
で沈黙を守っていたはず
の男が口端を上げて大層
意地悪く笑ってみせた。
「全く、実の娘を探そう
ともしないクズ相手に嬢
ちゃんも健気なもんだ」
「……あら、何か勘違い
してない?ここに貴方を
入れたのはそうじゃない
事を分からせるためよ」
一方、少女は隣を歩く男
に尚も鋭く睨みをきかせ
ながら些かぶっきらぼう
に言葉を放った。
『――この人はいつも悪
口ばっかり言うけどパパ
達とは休みの度に一緒に
遊園地に行ったり、誕生
日になれば必ずお祝いし
てくれたもの……そんな
はずないじゃない!!』
両親との穏やかな日々を
振り返りつつもそう心の
中で毒を吐くと、少女は
男と共に紅葉でほんのり
赤く染まった小道を足早
に掻き分けていった。