DesTroMentaL ParaSity
―デストロメンタル パラシティ―
『何で?どうして?一体
何が起こってるの?』
立て続けに衝撃的な場面
と遭遇して流石に気が滅
入ったのか、少女はいた
ずらにそう考えるなり酷
く頭を抱え込んだ。
すると、男は待ってまし
たと言わんばかりに口端
を上げ少女の耳元まで一
気に顔を近づけていく。
「アイツらがどうしよも
ねぇクズだからだよ」
「そんなはず、ない!!」
重低音と共に突如紡ぎ出
された“悪魔の囁き”に
負けまいと、少女はなけ
なしの希望を携え何度も
左右に首を振り続けた。
「じゃあ、何でアイツら
は嬢ちゃんをここまで蔑
ろにするんだ?まともな
親ならどんな手段を使っ
てでも娘を助け出そうと
するんじゃねぇの?」
「そ、それは……」
「それなのに、アイツら
ときたら今まで連絡一つ
寄越さねぇどころか嬢ち
ゃんを完璧に邪魔者扱い
してるじゃねぇか。その
上あんなバカでかい屋敷
の生活にしがみついてる
なんざ、普通の神経じゃ
到底考えらんねぇよ」
「そう……かしら?」
ところがそれさえも粉々
に打ち砕く台詞を耳にす
るうちに、やがて少女は
不安のあまり縋るような
目で男を見つめ始めた。
一方、そのような彼女の
変化にいち早く気付いた
男は押し黙ったままゆっ
くりと頷いてみせた。
「――――許せない」
そう呟くや否や、少女は
拳を握り締め氷柱の如く
鋭い目線を愛すべき両親
へと真っ直ぐに向けた。