ACcess -縁-
部屋も静かだが、家全体…いやここら一帯が静寂に包まれていた。
この辺りに俺達二人しかいないような…そんな空気。
囁き声ですらどこか遠くに聞こえてしまいそうな程。
外に漏れないように布団を頭までかぶり、昔おそろいで買ったMDプレイヤーと歩の携帯を真ん中に置いて、当時の曲を一緒に聴いた。
それはまるで小さい頃に戻った様だった。
昔は一人は恐いからと、くっついて寝ていた。
懐中電灯を持ち、布団を頭までかぶり、丸くなってた。
電灯の光ではなく、今は携帯の待ち受け画面の光で、何となくお互いの顔の輪郭が見える。
ずっと一緒だから光が無くても分かるけど、こうやって二人でこうするのは懐かしかった。
曲はこのMDプレイヤーが最前線で活躍している時に好きだった歌手のアルバムだった。
「この曲、懐かしいな。」
「あ…この頃、付き合ってた彼女にフラれた辺りだっけぇ?」
「変な事を思い出させるな。
それに、振ったんだよ。」
「おい、嘘をつくな。その現場をオレは知ってるぞ。」
「…知ってるも何も、アンタのせいだろ。」
「そうだっけ?
ん…?そうかも。同じ顔が大切な親友をフッったからって…。」
「意味分かんね。」
「こっちも意味分かんねぇよ。絶対、オレのせいじゃねぇのにさ。」
絶対今、ほっぺたを膨らませたな。
この辺りに俺達二人しかいないような…そんな空気。
囁き声ですらどこか遠くに聞こえてしまいそうな程。
外に漏れないように布団を頭までかぶり、昔おそろいで買ったMDプレイヤーと歩の携帯を真ん中に置いて、当時の曲を一緒に聴いた。
それはまるで小さい頃に戻った様だった。
昔は一人は恐いからと、くっついて寝ていた。
懐中電灯を持ち、布団を頭までかぶり、丸くなってた。
電灯の光ではなく、今は携帯の待ち受け画面の光で、何となくお互いの顔の輪郭が見える。
ずっと一緒だから光が無くても分かるけど、こうやって二人でこうするのは懐かしかった。
曲はこのMDプレイヤーが最前線で活躍している時に好きだった歌手のアルバムだった。
「この曲、懐かしいな。」
「あ…この頃、付き合ってた彼女にフラれた辺りだっけぇ?」
「変な事を思い出させるな。
それに、振ったんだよ。」
「おい、嘘をつくな。その現場をオレは知ってるぞ。」
「…知ってるも何も、アンタのせいだろ。」
「そうだっけ?
ん…?そうかも。同じ顔が大切な親友をフッったからって…。」
「意味分かんね。」
「こっちも意味分かんねぇよ。絶対、オレのせいじゃねぇのにさ。」
絶対今、ほっぺたを膨らませたな。