死霊むせび泣く声
この怨霊はどうやら小津原の除霊ぐらいじゃ、到底消えない類のものであると。
やはり憑依しているのだ。
しつこいまでに。
俺の目の前では赤黒い水が流れ続けている。
これで手を洗うと、血まみれになってしまうので、俺は汚かったが洗浄せずに里夏の待つカウンター席へと舞い戻った。
「どうかしたの?顔が凍りついてるし」
「いや。何でもないよ」
俺はアンモニア臭のする手を持っていたハンカチで拭って、冷静さを取り戻す。
そしてお替りしていたカクテルに口を付けた。
水分が体内に入ることで、少しはマシになる。
人間の体内には血液が循環し続けているのだし、夏場などは渇けば、誰でも水を口にするのだ。
極自然なこととして。
やはり憑依しているのだ。
しつこいまでに。
俺の目の前では赤黒い水が流れ続けている。
これで手を洗うと、血まみれになってしまうので、俺は汚かったが洗浄せずに里夏の待つカウンター席へと舞い戻った。
「どうかしたの?顔が凍りついてるし」
「いや。何でもないよ」
俺はアンモニア臭のする手を持っていたハンカチで拭って、冷静さを取り戻す。
そしてお替りしていたカクテルに口を付けた。
水分が体内に入ることで、少しはマシになる。
人間の体内には血液が循環し続けているのだし、夏場などは渇けば、誰でも水を口にするのだ。
極自然なこととして。