引っ込み思案な恋心。-1st
―――――
――
「それで?またタイミング逃しちゃった?」
やっと窮屈な1日が終わり、解放された。
私は唯一同じ小学校からの友達・小谷映美佳(こたに・えみか)と一緒に帰ることになった。
…というのも、映美佳が先にうちのクラスの靴箱の前で待ってたからなんだけど。
映美佳は2組。
2組には、M小からのメンバーが8人もいるらしい。
「だって…、馬場さんしか女子いないんだよ?」
力なく私が言うと、映美佳は深いため息をついた。
「まあ、柚の性格じゃ無理だと思ってたけど。うちら小3・4で一緒のクラスだったじゃん?けど、クラスが別れた5年6年は柚ずっとどこのグループにも入らなくて一人で行動してた」
「うん…」
「これからもそれ、通用するかな…」