letter~母へ~
僕はもちろん、キティちゃんなんて好きじゃない。
仮面ライダーが好きだったけど、やはり母さんが買ってくれることもなかった。
心の性と身体の性。
矛盾しすぎの僕たちはこれから先、どうやって生きているのだろうか。
明日が見えない……。
「なぁ、樹ちゃん」
「何?」
「僕たち、お互い逆に生まれれば良かったのにね」
「そうだよね」
僕たちはその後、無言で体育座りをしていた。
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