致命的フェティシズム【BL】
俺は小さい頃から、動物──特に犬や猫が好きで。
あの、笑っているようで笑っていない、ギリシャ文字で言う所のオメガの小文字[ω]にも似た、ユルい口元が堪らなく好きだった。
大学進学を機に実家を出て一人暮らしをするようになった頃。
唯一の癒しだった実家のペット達と会えない淋しさが募っていた俺は、衝撃的で運命的な出会いをした。
それが、このピンク色のクマ。
ボタンの瞳と、ユルい口元。
イラストでは目立たないが、ぬいぐるみになった時の、何とも言えない絶妙な曲線を描いた輪郭。
倒れがちな耳。
それを可愛いと言わずに、何を可愛いと言うんだ!!
この心の高揚感は、他の何とも比べがたい。
勿論、本物の犬や猫の可愛さには遠く及ばないが、あの時の俺が、このクマにどれだけ救われたか!!