致命的フェティシズム【BL】
 
「──追試は金曜日の放課後だ。15時半に化学実験室に集合すること。忘れるなよ」


 授業の最後にそう告げて、終業チャイムと同時に教室を出る。

 足早に化学準備室へと戻った俺は、人心地の付く思いに溜息を吐き出した。

 自分の席について、足下に置いてある鞄から携帯を取り出す。

 準備室には2人分の机しか無く、今は俺1人なのだが。

 つい癖で化学実験室にも、準備室にも、誰もいないことを確認してから携帯を開く。


「…………」


 待受画面には、ピンクのクマが描かれたフラッシュ画像が表示されている。

 てくてくと歩くそれの、余りの可愛さに、思わず顔が綻ぶ。


 ……男がキャラクターモノ好きで、何が悪い。


 言っておくが、俺はオタクと呼ばれる人種ではない。

 美少女キャラクターに惹かれるモノなんて、何一つ無いし、アニメや漫画だってさほど興味はない。
 
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