この青空を君へ。
私たちは静かな夜の街を駆け抜ける。

左手は貴方の大きな手に包まれながら。

急がなくても大丈夫なのに、早くあの絵を見せたくて自然と走りだしてしまう。

早く。
早く。
貴方に見せたい。


貴方だけを想って描いた、世界でたった一枚の絵を。

そして私たちは、学祭も終わった静まり帰った後の大学にたどり着いた。
< 60 / 63 >

この作品をシェア

pagetop