空の上
出逢い

たくさんの、新しいこと

―別れ、そして出会い―
高木 千春。今年高校生になったばっかり。
高校生になってから、髪も茶髪のセミロング。
自分的には大人の仲間入りをしたつもりだった。
あたしには今彼氏がいる。名前はトモヤ。
年は1つ上で、結構モテる。
だけど、もう好きじゃないんだ。
あんな生活もう耐えられない。
「別れたい…」
この言葉を口にするたびに、暴力をうける。



「千春ー、元気ないけどどーしたぁ?」
朝の教室、中学校からの親友のナツキが話しかけてきた。
ナツキは、頭が良くしっかり者でなんでもできる子だ。
でも、1つだけあたしが勝っていることがある。
それは今まで付き合った男の数。
ナツキは1人なのに対して、あたしは数え切れないほどの男と付き合っていた。
「あーもう毎日が辛いよー…」
「彼氏?」
「そう…ナツキ助けてー」
「って言われてもねぇ、あたしもどうすればいいかわかんないよ。思い切って今別れてって言ってきなよ!」
「めっちゃ怖いってば!」
「大丈夫、その時はあたしが助ける!」
そして美術室へと向かった。
はぁ~。本当に大丈夫かな。
そう思いながらトモヤにメールした。

宛先:トモヤ
件名:なし
本文:今すぐ美術室へ来てください。

5分後、美術室のドアが開いた。
ガラッ!!!
「…トモヤ?」
「何だよ呼び出して」
「やっぱり、今の生活耐えられないよ…別れて…?」
その時いきなりトモヤの拳がとんできた。
「いたっ」
何回も何回も殴られて、ボコボコにされた。
でもその時、誰かが美術室に入ってきた。
ガラッ!
「お前、何やってんだよ」
「あぁ?誰だお前?」
「2年E組の長澤だけど」
「…長澤?初めて聞いたな」
「そいつ、それ以上やるとまじで死ぬよ?やめた方いいんじゃねーのっ」
そう言って長澤先輩はトモヤに殴りかかった。
すごかった。
トモヤがすぐに負けてしまうほどだった。
長澤先輩は、あたしの手を引いて保健室まで連れて行ってくれた。
先生はいなかった。
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