空の上

保健室

「あの…さっきはどうもありがとうございました…」
「あーあれくらい朝飯前だっつうの」
そう言うと長澤先輩は傷の手当てをしてくれた。
見た目はすっごく怖い人。
でも、中身はすっごく優しい人。
「名前はー…?」
「あ、俺長澤優紀!ユウって呼んで!」
「ユウ先輩、さっきなんで助けてくれたんですか?」
あたしがそう聞くと、ユウ先輩は人が変わったかのように一言も話さなくなった。
「すいません…、あたし教室もどりますね!」
あたしはこの空気がいやだったから、保健室を飛び出して教室に戻った。

なんで?
なんで答えてくれないんだろう。
あたし、そんなに変な質問しちゃったかな。
それにしても、保健室であの空気は本当に気まずかったなぁ。

そういえば、トモヤに別れていいなんて言われてない。
すごく怖いよ。
トモヤに会うのすごく怖いよ。
また殴られたらユウ先輩助けてくれるかな…。

助けてほしいよ。
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