僕の上司は彼女です。
「色々事情があって公表してないけど……相手は私よ」
ちょっと顔を赤らめてそう言う姉ちゃんの言葉に叫ぶしかなかった。
「……うえぇぇぇっ!?
まじで??何で姉ちゃん?何でよりによって姉ちゃんなんだ!?
何を血迷ったんだ、社長!!……はっっ!!さては、弱み握ってるとかか!?」
つい本音が…。
あまりの驚きに、心の声がうっかり口をついてでてしまった。
「あんた…ここのベランダから突き落としてやろうか!?
大好きなコンクリートにダイブできるわよ?」
なんて…全然冗談に聞こえない姉ちゃんの眼力にスー…っと目をそらした。
「仲良いんだな、ユカと島崎は。ハハハ…」
そんな呑気な声と共に、バスロープ姿で現れたこの城の主。