僕の上司は彼女です。
……おぉっと!
そこを突いてきたか…。
しかもそんな低い声で。
いつもはキャピキャピ、ヘリウムガス吸ったみたいな声のくせに…!
…って、思いながらも必死で言い訳を探してる時だった。
あ、やべぇ。
…そう思った時にはもう遅くて。
水の入ったコップを握りしめたアケミちゃんは、勢いよく俺に向かって水をかけ
「最っっっ低…!!」
そう吐き捨てると店から出てった。
残された俺は水をポタポタ滴らせながら、ただただ…呆然とするばかり。
店の客は憐れみ半分、冷やかし半分の観客となって俺を見てた。
「これ、お使い下さい」って、おしぼりを持ってきてくれた店員も目は同情してたけど口元は笑ってた。