恋するキャンディ2私だけの甘々不良彼氏
「あぁ、悪い。つい力入った……」


当麻くん力が強いから、たまに加減なく抱きしめられて、苦しくなっちゃう。


「うん。バイト、なかなか終われなかったんだね」


「そっ。でもな、香純さん来たから解放された~」


そう言って、当麻くんは無邪気に笑った。


他のひとの前では見るコトのできない、こういう笑顔、私の大好きな当麻くんの顔。


私も嬉しくなって、当麻くんを抱きしめ返す。


「お、さやから誘った? じゃ、ここで……」


「もー! 違うでしょ。ねぇ、香純さんって当麻くんのイトコなんだ?」


当麻くんにまわした腕を離して、なんとかソファに起き上がる。


当麻くんも、さっき香純さんに『下に響く』って言われたからかどうか、すんなり腕を離してくれた。


「そ。まぁ、イトコつってもちょっと複雑なんだけど」


「複雑?」


「じーさんが初婚のときにできた娘の子供」


「……初婚?」


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