蒲公英
Anfang
どうしたら忘れられるだろう。





忘れたいと思うたびに想いだしている、あの笑顔を。





僕は彼女という名の華に纏わりつく貪欲な蜂だった。





しかし彼女は飛んでいった。





美しい黄色の華が、いつしか真っ白な綿毛に変わるまで…。





僕は気づくことさえできなかった。
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