蒲公英
僕は激しく沙羅を抱き、彼女もそれに答えてくれた。






どれだけの時間を費やしたのかはわからない。

だが僕はそのたった一晩で彼女の身体を知りつくした。

何度も好きだとささやきながら。






沙羅が僕に触れれば触れるほど、僕の愛はふくれあがって張り裂けそうになった。

沙羅が僕の名前を呼べば呼ぶほど、僕の愛は溢れだしてとまらなくなった。






沙羅との初めての夜だったのに、僕はベットに移動することも忘れ、そのままソファの上で夜を明かした。




「重くない?」




沙羅に重なるようにしていた僕は聞いた。




「そういうセリフはもう少しお肉をつけてから言ってよね」




どちらかといえば細身であまり筋肉もない僕をからかうように笑う。

そんな軽口さえ愛しくて。






僕は朝になっても沙羅を大学へは行かせなかった。

明るい中で、もう一度彼女のすべてを確かめたかった。

沙羅は多少の恥じらいを見せた。

逸らされた視線が余計に僕を刺激する。






結局僕が沙羅を解放したのは、再び夕暮れを迎えてからのことだった。
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