蒲公英
Erinnerung
―――――
―――
――

卒業間近、僕は沙羅に言った。











「結婚してください」











すでにふたりの左薬指にはお揃いの指輪が光っていた。

きっと受けてくれると信じていた。






なのに…。






「5年後くらいになら考えてあげてもいいよ?」






沙羅はおどけた顔で笑い、卒業と同時に姿を消した。






さよならも言わないまま…。
















誰も彼女の行方を知る者はいなかった。











< 92 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop