蒲公英
Heirat
結婚式は盛大、且つ円滑に進められた。






河南子は純白のドレスがよく似合う。






「汝、健やかなるときも、病めるときも、この者を敬い、慈しみ、その命の限り愛することを誓いますか」






式は河南子の強い希望で教会で行われた。

僕は神という言葉に多少の抵抗を覚えたけど、それでも満たされた想いに変わりはなかった。











「誓います」











胸が熱い。






河南子を愛そう。

一生をかけて河南子を守ってやろう。

すでに涙を浮かべているこの女性を、心から愛しいと思った。






「では、誓いのキスを…」






僕は…、幸せだった。






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