蒲公英
その後、河南子の親父さんの趣味で形式張った披露宴が行われた。
河南子の着物姿は初めて見たが、自分の嫁ながら最高に美しいと思った。
純白のドレスは恥じらいながら微笑む純情な河南子。
華やかな和服はお嬢様である河南子そのものだ。
いまいち決まらない僕の袴姿にも河南子は頬を染めてくれ、控室でこっそりキスを交わす。
お約束の両親への手紙では、親父さんの瞳に、初めて光るものがかすかに溢れた。
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