年下の王様
【斗和】



初めて見る景色、初めて見る駅。



学校がある駅から電車で1時間半、陽菜の地元へやって来た。



ぶっちゃけ田舎だ。



嫌いじゃないけど、なにもない。



「タクシー拾うか」

「ううん、お兄が来てくれる!!」

「兄ちゃん実家帰ってんの?」

「ちょくちょく帰って来てたんだけど結婚を期にこっちの会社に移動したんだって!!」



陽菜の兄ちゃんはカッコイイし仕事ができるらしい。



若い有能な逸材らしく、位置も高いとか…。



「同居すんのか」

「そうみたいだよ。お父さんが家にいない人だからお母さんのことが心配みたい」

「できた兄貴だな」

「うん、あたしも思う」



まずは陽菜の実家に挨拶に行き、陽菜ん家の車を借りて温泉街まで移動。



そこで1泊したら次の日は陽菜ん家に1泊ってプラン。



もちろん、バレンタインのお返しって名目。



「陽菜~、斗和く~ん」

「あっ、来た!!」



白い軽自動車と、兄貴登場。



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