年下の王様
邪魔しちゃいけない気がしてそのまま携帯を閉じた。



シャワーを浴びてベッドに横になるとモヤッとする心。



ため息ばっかり出ちゃう…。



いつの間にか眠ってたあたしの目が覚めたのはカギを開ける音。



な、なに!?



開いたドアが閉まって内側からカギをかける音が聞こえた。



「斗和…?」

「寝てた?」

「な、なんで急に来るの!?あたしっ…」



すっごい適当な服着てるんだけど!!



パジャマ変わりだからとか思って…。



アイドルの名前が書いてあるライブTシャツは引かれそうだよぉ~…。



「陽菜…」



切なそうな声があたしを呼んだ…。



どうしたの…?



「なにか…あった?」

「お前は俺に会いたくなんねぇの?」

「えっ?」

「マジ…死ぬ…」



ギュッと抱きしめられた体…。



カラオケに行ってたってのは本当らしく、服がタバコ臭い…。



「待ってたのに来なかった…」

「なにが!?」

「陽菜から会いたいって…。俺が限界…。2週間も触んねぇとスゲー苦しい…。なんだよコレ…」



う、嬉しい…。



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